2019年3月17日

島田市の方へ、古民家リノベーションにあたって気になる耐震性について

古民家を所有する人に多い悩みが、耐震性などの問題です。
リノベーションをして住み続けたくても、耐久性が心配であることから解体を検討するケースが少なくありません。
一方、古民家の利用は昨今注目されており、建物としての需要が高まっているのも事実です。
何百年も風雪に耐えてきた建物であれば尚更、所有者に限らず誰もが残しておきたいと想うものです。
そこで、リノベーションを検討する際に必要となるのが、耐震性の調査と建物自体の鑑定です。

古民家のリノベーションでは、一般的に耐震改修を伴います。
但し、それは古民家の良さを損ねないようにすることが大事です。
古民家を活かしながら残すには、地震などの自然災害に対する備えを充分に行う必要があります。
建物内に安心して暮らせてこそ、住まいとして残す意味があるからです。
地震に強い建物にするには、専門家のアドバイスを受ける必要があります。
現在は古民家専門の鑑定士もいるので、耐久性についても専門的なアドバイスを受けられます。

古民家のような伝統工法の建物は希少であり、日本文化にとっても貴重な存在です。
但し現行の建築基準法においては、耐震性が低いと判断されてしまいます。
伝統工法の建物は無垢の木材が使われており、太い柱と梁を組み合わせて耐久力が生み出されています。
一方、現行の耐震基準では建物全体の壁の量が、耐久性を評価する尺度となります。
壁の量を多くすることで、地震に対する耐久力が高まると考えられているわけです。
現行耐震基準に合わせてリノベーションするとなれば、柱や梁を壁で固める必要が出てきます。縁側のスペースも壁で塞いで、壁ばかりの建物になる可能性があります。

壁が少ない古民家は、必ずしも耐久性が低いわけではありません。
事実、耐久性が高いからこそ、長い年月にわたり存続してきたと言えます。
伝統工法の建物は壁ではなく、太い柱と梁を組み合わせた、軸構造に力点が置かれているものです。
地震によって大きく揺れはしますが、振動に対してバランスを保ちながら揺れを吸収する構造になっています。
柱と梁の接合部が可動であることで、地震の力を逃がす働きがあります。
それ故、リノベーションではこの接合部を強化することで、さらに耐震性を高めることができるわけです。

現行の耐震基準では伝統工法による建物の耐震性について、判断するのが難しいのが実情です。
一方、古民家鑑定士たちは、伝統工法の構造にも対応した動的耐震診断を推し進めています。
静的耐震診断で問題があっても、古民家リノベーションして動的耐震診断で耐久性が確認されれば、島田市でも古民家を残すことができます。